欧米における英語

 日本人は、ヨーロッバ人は皆英語をスムーズに話せると考えるものです。確かに日本人に比べれば話せることは間違いありませんが、ネイティブに比べれば流暢とは言えません。日本のような島国とは違い、欧米の国々の多くは地理的に外国に隣接しています。ですから外国語の習得は仕事と切り離せず、英語を身に付けることは当たり前のこととされているのですが、それでもネイティブには及ばないのです。では米国の移民やドイツ人、フランス人、その他ヨーロッパの小国で生まれ育った人は、どのように英語を学んでいるのでしょう。

 意外に思われるかもしれませんが、テレビは大きなウェイトを占めています。学校教育の中でも英語を学びますが、幼少期はテレビが大きな影響を与えます。有名なのはアメリカのセサミストリートです。そもそもセサミストリートは移民のための番組として放映され始めました。未就学児のほとんどはセサミストリートを視聴しており、スペイン語を母国語とする移民にとっては楽しんで学ぶことのできる教材です。ただ今の米国の言語政策は変動が激しく、今後の英語を巡る見通しは立っていません。ヒスパニックの移民が増加の一途を辿る中、彼らに英語を強要することの是非が問われ始めているのです。

 米国以上に多くの言語がひしめいているのがヨーロッパです。ドイツ語やフランス語の話者も相当な比率を占めますが、彼らの多くは英語を話せます。ヨーロッパ諸国の英語人口比率は軒並み高く、北欧は約8割、ドイツやフランスは約5割にのぼります。こうした状況はEUの政策目標が反映したものとなっています。ヨーロッパでは、皆母国語以外に数種の外国語を話すべきだとしているのです。ところでヨーロッパにおいてもテレビの語学教育効果は無視できず、字幕付きの番組を積極的に見る人も少なくありません。