ドイツと英語

 ドイツもインバウンド産業に従事する人は皆英語を理解できますし、話せます。案内板や電光掲示板は英語が併記されており、観光客も英語のみで滞在することができます。また観光とは関わりのない仕事に就いているドイツ人も日本人に比べれば話せますし、英語を話せないことは絶望的だという認識がフランスよりも強いのが特徴です。実際TOEFLを運営するETSによれば、ドイツの平均スコアは120点中100点近くにのぼり、オランダやスイスに続く高水準に位置しているようです。ただ話せない人も中にはいる点はフランスと変わりません。

 ドイツ人自身は英語がドイツ語と似ているため覚えやすいのではないかと分析しているようですが、言語学的に正しいと言えるのかどうかはここでは触れません。例えば母国語が英語の人は、同じゲルマン語圏のドイツ語よりも、ロマンス語圏のフランス語の方が習得しやすいことが知られています。従って、ドイツ人が英語に長けている理由は他にあると考えた方が良さそうです。ドイツもフランス同様小学校から英語教育が始まりますが、熱心に勉強するそうです。進学する人はもちろんのこと、就職する生徒も英語が必須であることをきちんと理解しているのです。英語学習に限らず何事にも真面目なドイツでは、小学校に留年制度が設けられており、成績評価の厳しさは日本のそれとは比較になりません。インターネット上でも進取の気性に富んでおり、オンライン上の膨大な情報が英語で流されているのだから英語を学ばなければ情報弱者になると考え、日々努力している様は見習いたいものです。ドイツ人の知的好奇心が彼らの英語のレベルに直結しているのだとすれば、日本の教育を考える上でも示唆に富んでいます。